著書および学術論文 1)〜15) 16)〜30) 31)〜45) 46)〜57)
1) Historical Study on the Development of Construction Management System in Japan
五十畑弘
Proceedings of the 3rd International Congress on Construction History,vol.2,pp.861-867,2006年6月
 わが国のおける公共事業の執行方式について,入札,契約の史的考察を行ったものである。近世に始まった請負契約,直営方式などから,近代の鉄道建設で開始された継続的な請負方式,入札,契約について対外的な比較も加えつつ,変遷過程を考察を行い,わが国の公共事業の執行方式の特徴を明らかにした。

2) Study on Rehabilitation of Steel Bridges with Historical Values
五十畑弘
Proceedings of Second International Congress on Construction History,the Construction History Society,vol.2, pp.1655-1672,イギリス建設史協会),2006年3月
 本論文では,建設産業における歴史教育の意義について近年の建設環境の変化を史的側面から考察しつつ述べたものである。建設技術,産業に対する社会の価値観が比較的単純であった時期から社会が変化した背景,技術者の役割の変化,その中で教育における建設史の役割について論じた。

3) Construction history in Education −Why and how it should be learned−
五十畑弘
Proceedings of Fourth International Conference on Bridge design, construction and maintenance, Institution of Civil Engineers, London,イギリス土木学会),2005年10月
 本論文では,歴史的価値を有する鋼橋に対し,構造物本来の耐久性,安全性を満たしつつ,歴史的価値を損なわずに補修,補強を実施する方向性に関する研究である。過去の補修,補強事例を収集し,それらの分析をもって好ましい歴史的鋼橋の補修,補強の方法について論じた。

4) A study on Repair and Strengthening of Historical Steel Bridges
五十畑弘
Steel & Composite Structures,An International Journal,ISSN: 1229-9367),vol.3, No.12003),Techno-Press, Korea,pp.13-32,2003年2月
 本論文は,鋼橋上部工工事における製作工程における,設計情報と生産活動の接点に関する設計,製作情報システムに関する研究である。現状の橋梁企業における問題点を指摘しつつ,その分析に基づいて開発したテキストを含めた新たなCADデータシステムによる設計工程から,製作工程へのデータ交換による情報システムについて述べた。

5) CALS oriented design/fabrication information system
五十畑弘,福田雅次,渡辺諏栄雄

6) The Early Development of Structural Pile Foundation in Japan, −During the Meiji Era 1868-1912−
五十畑弘,木田哲量
The Transactions of the Newcomen Society,ISSN: 0372-0187),vol.72, 2000-2001,Newcomen Society,Science Museum,,London, pp.91-113,イギリス,ニューコメン協会),2001年12月
 明治以降,戦前まで杭の主体は,木杭であったが,少数ながら鉄製杭,コンクリート杭もあった。本論文では,近代以降の杭基礎工法の発達について述べた。杭基礎工法の実績を明らかにする中で,橋梁,燈台,桟橋の基礎構造に適用された鉄製杭基礎について述べ,基礎工法における杭工法の発展過程について考察した。

7) Development of design and theory of bridge structures in modern Japan 
(近代日本の橋梁設計技術および、構造解析理論の発達について)
五十畑弘,木田哲量
土木史研究,第21号,土木学会, pp.125-136,2001年5月
 本研究では,橋梁技術の発展過程を構造設計理論の発達の面から明らかにすることを試みた。欧米人の設計に依存した明治初期の橋梁技術が19世紀末から20世紀にかけてどのように修得されたかについて,設計基準の整備の状況と,明治後期に入り国内で発行が始まった橋梁専門図書の傾向を調査することによって明らかにした。

8) Historical Study on the Evolution of Bridge Technology and Western Influence in Modern Japan
五十畑弘
Transactions of Multi-disciplinary Engineering,(ISSN: 1441-6611),Special Issue: Engineering Heritage,Volume GE23 1999,The Institution of Engineer Australia,pp.25-31,オーストラリア工学会,1999年8月
 本論文では,日本の橋梁建設技術が,欧米からの技術導入によって進展した近代化の過程について論じた。近代以前の伝統的な橋梁構造と対比しつつ,とくに明治維新以降国内にもたらされた構造材料としての鉄材,鉄道による設計荷重の増加などの側面から橋梁技術の発展を明らかにした。またオーストラリアの橋梁技術についてもふれた。

9) Bridge Construction technology and Western Influence in Modern Japan
五十畑弘,榛澤芳雄
Engineering Structures,ISSN: 0141-0296), vol.19,No.9,Elsevier Science,London,pp.788-794,イギリス工学専門誌,Elsevier),1997年9月
 本研究では、近代橋梁建設技術の発展について、欧米からの技術的影響に関する知見を加えて考察した。明治以降、橋梁理論、材料などとともに強い影響を受けた鋼橋架設技術を近代以前の伝統工法と相互の比較を行い、近代における橋梁架設技術の発展過程と、それへの欧米橋梁建設技術の影響について論じた。

10) Historical Study on the Development of Bridge Erection Technology in Modern Japan
五十畑弘,榛澤芳雄
土木学会論文集,No.540/Y-31,土木学会,pp.251-261,1996年6月
 橋梁技術要素の中で,架設技術は,製作と並んで重要な技術要素である。本論文では,架設技術に着目し各工法の開発について論じた。明治以前の欧米橋梁架設技術とその非欧米諸国への技術移転について述べ,国内における近代橋梁架設技術の発展について述べ,各橋梁架設工法ごとに開発・発展の過程を実績から明らかにした。

11) 近代日本の鋼橋建設実務技術に関する史的考察 〜設計図面,設計計算書の分析に基づいて〜
五十畑弘
日本大学生産工学研究所報告A,42巻1号,pp.9-25,2009年6月
 20世紀初頭のわが国の鋼橋建設の実務技術について,増田淳事務所の作成した図面,設計計算書を分析することで史的考察を加えた。アメリカの影響を強く受けつつも,昭和初期の鋼橋建設技術はわが国の橋梁技術の確立期であることを示した。

12) 技術史教育における技術者倫理
五十畑弘
工学教育,vol.55,No.5,日本工学教育協会,pp.27-32,2007年9月
 技術者倫理教育に対して,技術史教育のどの部分が有効でありうるか,技術者教育を支える科目であるために必要な条件は何かについて,国内外の技術関係組織が制定している技術者倫理の目的について明らかにすることで考察を行った。本論文は2006年度の口頭発表をもとに書き直し,あらためて審査論文として審査された。

13) 土木図面の史料性に関する調査研究 −主に増田淳の図面を対象として−
五十畑弘
土木史研究論文集,第25号,土木学会, pp.87 -97,2006年6月
 本研究は,20世紀初期の鋼橋図面を対象とし,土木史研究における図面の史料性について実証的な検証をした。増田淳の鋼橋図面,および欧米の鋼橋図面について調査を行い,図面の面から20世紀初頭におけるわが国の鋼橋技術史における大正,昭和初期の時期の位置づけを明らかにした。なお本論文は講演論文を書き直し審査論文としたものである。

14) 鋼橋建設産業の発展過程に関する史的調査
五十畑弘
建設マネジメント研究・論文集,vol.11,2004, 土木学会, pp.331-342,2004年12月
 わが国および,欧米における20世紀後半の鋼橋建設の発展過程ついて明らかにし,比較視点からわが国の鋼橋建設産業の特質について論じた。鋼橋の構造,製作,架設等の技術および,鋼橋建設における契約のスコープなどについて調査し20世紀末の鋼橋建設産業に対する影響について述べた。

15) 鉄製杭基礎とスクリューパイルに関する歴史的調査
五十畑弘
土木学会論文集,No.744/W-61,土木学会, pp.139-150,2003年10月
 スクリューパイルは,杭頭に導入される回転力で貫入する杭である。国内では機械施工以前から使用され,橋梁,燈台基礎,港湾整備の桟橋の基礎構造などに採用された。本論文では,杭基礎工法の中で,特にスクリューパイルに着目し,明治以降の近代初期の鉄製杭基礎技術の発展過程について適用事例の調査を通じて明らかにした。